icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻1号

2000年01月発行

文献概要

臨床経験

腰椎MRIが診断の契機となった続発性ヘモクロマトーシスの1例

著者: 荒木勉1 東福要平1 横川明男2 富田喜久雄2 高橋志郎3 鈴木潮人4

所属機関: 1済生会金沢病院内科 2済生会金沢病院整形外科 3済生会金沢病院放射線科 4済生会金沢病院病理検査部

ページ範囲:P.97 - P.100

文献購入ページに移動
 抄録:腰椎MRIが診断の契機となった続発性ヘモクロマトーシスの1例を経験したので報告する.
 症例は83歳女性で,腰痛の精査加療目的に入院した.腰椎単純X線写真では骨粗鬆症と変形性腰椎症の所見を認め,腰痛の原因と考えられた.腰椎MRIを施行したところ,T2強調像において全椎体にびまん性の強い低信号を認めた.腰椎生検の結果,骨髄にはヘモジデリンを貧食したマクロファージを多数認め,鉄染色陽性であった.さらに,鉄剤の長期服用歴,血清鉄およびフェリチンの高値,肝臓の特徴的なCT・MRI像が判明し,続発性ヘモクロマトーシスと診断することができた.一般にヘモクロマトーシスでは自覚症状が乏しく,肝臓のCTやMRI,あるいは本症例のように腰椎MRIが診断の契機となることがあり,画像診断には十分な注意が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら