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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻10号

2000年09月発行

文献概要

臨床経験

両側人工膝関節𦙾骨コンポーネントの折損をきたした慢性関節リウマチの1例

著者: 藤代高明1 西林保朗1 阿部修治1 大森裕1 居村茂明1

所属機関: 1国立加古川病院整形外科

ページ範囲:P.1137 - P.1141

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 抄録:われわれはKinematic型を用いた両側全人工膝関節置換術(TKR)後に𦙾骨コンポーネントの折損をきたした1例を経験した.症例は67歳の女性.Steinbrocker分類でclass 3,stage Ⅳの慢性関節リウマチで,両膝関節破壊および疼痛によるADL障害のため1985(昭和60)年に右,1986(昭和61)年に左TKRを施行した.1996(平成8)年に右膝関節痛を突然自覚し,𦙾骨金属トレイの折損にて再置換術を施行した.1999(平成11)年,徐々に左膝関節痛を自覚し,𦙾骨コンポーネントの折損がストレス撮影にて偶然発見され再置換術を施行した.本症例は,荷重が内側に集中することにより生じたUltrahigh molecular weight polyethylene(UHMWPE)インサート摩耗粉の異物反応による骨吸収,および中央ステムの良好な固定のために近位のストレスシールディングが起こりやすい状態であったと考えられる.さらに,Kinematic PCR typeのデザインの問題も指摘されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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