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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻10号

2000年09月発行

文献概要

臨床経験

原発部位不明の悪性黒色腫の2例

著者: 大類広1 石川朗1 土屋登嗣1 山川光徳2 荻野利彦1

所属機関: 1山形大学医学部整形外科 2山形大学医学部第一病理

ページ範囲:P.1143 - P.1146

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 抄録:原発部位不明の悪性黒色腫の2例を報告する.症例1は55歳の男性で,右大腿前面近位部の腫瘤を,症例2は66歳の男性で,左膝窩部の腫瘤を主訴に初診した.MRIでは,2例ともT1強調画像で筋肉より軽度高信号を,T2強調画像で高信号を示した.切除標本はいずれも肉眼的に褐色または黒色の色素沈着を伴っていた.組織学的には,症例1の腫瘍はリンパ節内にあり,大型で著明な多形性を示す淡明な細胞からなっていた.症例2の腫瘍は紡錐形細胞と淡明細胞からなっていた.腫瘍細胞は2例ともメラニン色素を持ち,免疫組織学的にS-100蛋白とHMB45に陽性を示した.皮膚の悪性黒色腫と淡明細胞肉腫との鑑別は,組織学的には困難であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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