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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻11号

2000年10月発行

文献概要

シンポジウム スポーツによる肘関節障害の診断・治療

スポーツによる肘関節障害のMRI診断

著者: 岡村良久1 原田征行2

所属機関: 1青森県立中央病院整形外科 2弘前大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1191 - P.1197

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 要旨:スポーツによる肘関節障害のうち一般的に遭遇する機会の多いものについてMRIを中心とした診断について述べた.上腕骨小頭離断性骨軟骨炎では,関節軟骨自体の病態の把握はMRIにてもいまだ難しく,軟骨下骨の連続性から病巣と母床の結合の有無を観察することが治療方針の決定に有用である.内側上顆炎では,保存的治療に抵抗性であり、筋付着部切離術など手術的治療を考慮するような症例において,筋腱内の不可逆性変化をMRIにて診断できる可能性がある,内側側副靱帯損傷においては,靱帯の損傷状態を画像として診断するにはMRIが非常に有用である.肘頭疲労骨折では,見逃されがちな障害を早期に診断する方法としてMRIが有効である.MRIは軟骨,靱帯など軟部組織の診断に非常に有用であるが,スポーツ障害の予防の見地からすると,いかにMRIを早期にスクリーニング的な手段として使用していくかが,今後の課題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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