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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻12号

2000年11月発行

文献概要

論述

胸腰椎部屈曲伸延損傷と破裂骨折の複合損傷の発生機序についての考察

著者: 飯田尚裕1 斉田通則1 木村長三1 石田直樹1

所属機関: 1釧路労災病院整形外科

ページ範囲:P.1331 - P.1334

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 抄録:胸腰椎部における屈曲伸延損傷と破裂骨折の複合損傷の発生機序には定説がない.当科にて手術を施行した20例を対象に,損傷椎体の形態からその発生機序を検討した.破裂椎体はT12:7例,L1:12例,L2:1例であった.anterior columnは20例全例で減少しており,上下隣接椎の34.5~79.0%(平均58.3%)であった.middle columnは15例では減少していたが,5例では不変または増加しており79.4~104.3%(平均95.2%)であった.middle columnの高さが減少するほど骨片占拠率が大きく両者には負の相関があったが,middle columnが100%を越えて増加する例では,逆に骨片占拠率は増加していた.このことから,本症の発生機序は第一相に垂直圧縮力が,第二相に屈曲伸延力が作用する複合メカニズムが主体であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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