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ゲノム解析
著者: 大河昭彦1
所属機関: 1千葉大学医学部整形外科
ページ範囲:P.1372 - P.1373
文献購入ページに移動ゲノムとは,生物がその生体機能を維持するのに必要な最小限の遺伝情報のセットであり,生物の一組の染色体上の全塩基配列を指す.2倍体の真核生物では1個の細胞に含まれるDNA量の半分量に相当する.ヒトでは22本の常染色体と性染色体の上のDNA全塩基配列であり,3×109塩基対と推定されている.このゲノム上に約8~10万個と推定される遺伝子(実際にmRNA-メッセンジャーRNAに転写され,アミノ酸配列に翻訳されて,タンパク質としてはたらく部分)が散在する.ひとつひとつの遺伝子もいくつかのエクソンと呼ばれるmRNAに転写される部分に分かれて存在し,エクソンとエクソンの間にはイントロンと呼ばれる転写されない部分が存在する.ゲノムDNAに占める遺伝子の割合は,およそ5~10%と考えられる.
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