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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻12号

2000年11月発行

文献概要

整形外科英語ア・ラ・カルト・93

整形外科分野で使われる用語・その55

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1那珂川病院

ページ範囲:P.1378 - P.1379

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●spondylitis(スポンディライティス)
 これはご存知のように脊椎炎である.脊椎はギリシャ語で“spondylos”であり,ラテン語は“vertebra”(ヴァーテブラ)である.病名や症状名の横文字は伝統的にギリシャ語を用い,解剖名はラテン語を用いる.そのため,脊椎炎は“spondylitis”となる.しかし,整形外科雑誌には,“vertebritis”を用いた文献もときどき見ることがあるという.このような誤用は一般外科の分野でも見られる.
 例えば,虫垂炎の炎症がひどく,盲腸にも炎症が波及しているとき,この徴候を盲腸炎という.盲腸は“cecum”(スィーカム)であるから,“cecitis”(スィカィティス)でよいという人もある.また,権威あるドーランド(Dorland)の医学用語辞典にも,この“cecitis”が記述されている.ところが,盲腸のギリシャ語は,英語読みで“typhlon”(ティフロン)であり,盲腸炎は“typhlitis”(ティフライティス)である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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