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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻12号

2000年11月発行

文献概要

臨床経験

著しい𦙾骨骨欠損に対し大腿骨遠位部反転移植を行った人工膝関節再置換術の1例

著者: 西登美雄1 皆川洋至1 作左部昇1 三浦利哉1 小林志2

所属機関: 1町立羽後病院整形外科 2山本組合総合病院整形外科

ページ範囲:P.1399 - P.1402

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 抄録:骨に著しい骨欠損をきたした人工膝関節に対する再置換術の工夫を述べた.症例は71歳,女性.1983年,前医で変形性膝関節症に対し両側人工膝関節置換術を受けた.右膝の痛みと不安定性のため,1999年5月,再置換術目的で当科を受診した.X線写真では,右膝人工関節は大腿骨,𦙾骨側ともに完全に緩み,𦙾骨側は,顆部から骨幹部にかけての著しい骨吸収と骨セメントの破壊,約55mmの巨大な骨欠損を認めた.手術は,伸展機構を傷害せず広い展開を得るために,Whitesideのアプローチを用いた.大腿骨下端は,𦙾骨上端を形成しうる形態かつ良好な骨質であったため,これを90mm切除し𦙾骨に反転移植したうえ,京セラ社製Physio Hinge Kneeをセメント固定した.術後ROMは伸展0°,屈曲95°で疼痛なく歩行可能となった.骨欠損の補填法,展開,使用機種について考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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