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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻12号

2000年11月発行

文献概要

臨床経験

若年者に発生した特発性骨粗鬆症による脊椎多発圧迫骨折の1例

著者: 三井勝博1 谷川浩隆1 飯島祥子2 宮本高秀2 櫻井晃洋2 橋爪潔志2

所属機関: 1安曇総合病院整形外科 2信州大学医学部老年科

ページ範囲:P.1403 - P.1406

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 抄録:28歳の男性に発生した特発性骨粗鬆症を経験した.原発性骨粗鬆症は一般的に閉経後や老年期に起こり,これに起因する脊椎圧迫骨折は日常の診療でよく遭遇する疾患である.しかし,青年期の骨粗鬆症は非常に稀である.若年性骨粗鬆症の大部分は,性腺機能低下症や下垂体腫瘍などの内分泌疾患に続発した二次性の骨粗鬆症である.しかし,本症例では各種ホルモンの測定,負荷試験などを含む血液生化学的検査で異常はなく,また長期臥床やステロイド剤などの服薬の既往,タバコやアルコールなどの生活習慣などにも問題はなかった.ビタミンDやエストロゲン受容体遺伝子の多型性,免疫機構の関与などが推測されたが,現段階では続発性骨粗鬆症は否定的であり,特発性の骨粗鬆症であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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