icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻13号

2000年12月発行

文献概要

シンポジウム 21世記の整形外科移植医療~その基礎から臨床応用に向けて

骨欠損の修復(同種骨移植)

著者: 那須野秀二1 大西太1 内山勝文1 富永俊行1 関口昌和1 泉敏弘1 系満盛憲1

所属機関: 1北里大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1435 - P.1439

文献購入ページに移動
 要旨:骨欠損を修復・再建する方法として同種骨移植術がある.臓器移植法の運用指針により同種骨移植が法的に認められるに至った.われわれは施設内骨銀行を運営してきたので,その方法と理論を紹介する.移植骨には支持機能と生物学的機能の両方が求められ,この二つの機能が密接に関連している.同種骨移植は保存骨として使用されるため,合併症としてドナーからの病原菌をレシピエントに移したり,同種骨の操作過程において同種骨が汚染して移植後感染したりすることがあるため注意することが必要である.ドナー本人やその家族から既往歴聴取を行い,さらに血液検査でのスクリーニングが大切である.冷凍保存骨の滅菌処理として,デブリドマン,洗浄,抗生剤入り生理食塩水に浸透などのほかに,加温滅菌処理,化学処理による滅菌(エチレンオキサイドガス,エタノール),放射線滅菌がある.同種骨は皮質骨,海綿骨の特性をよく理解し移植されるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら