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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻13号

2000年12月発行

文献概要

シンポジウム 21世記の整形外科移植医療~その基礎から臨床応用に向けて

関節軟骨欠損の修復(培養軟骨細胞移植術)

著者: 河崎賢三1 越智光夫1 福島敦樹1 小松史1 山上信生1

所属機関: 1島根医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1465 - P.1470

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 要旨:関節軟骨損傷に対する修復術として様々な方法が報告されているが,いまだ確立したものはない.われわれは多くの基礎的実験ならびにTissue engineering手法の応用として,コラーゲンゲル包埋培養自家関節軟骨細胞移植術を開発し,1996年から臨床応用を行ってきた.その結果,短期成績ではあるものの,全例で術前の臨床症状は改善をみた.また,関節鏡視上,損傷部は比較的平滑な硝子軟骨様組織で修復され,周囲の健常軟骨と同等の硬度を得た.感染や移植片に基づく関節炎などの合併症はなかった.本術式は,関節軟骨欠損部に対する有効な修復法の1つである.しかし,長期的観察に基づく評価が必要であり,また.今後いくつかの解明すべき点について,さらに改良を加えることで,本術式が関節軟骨損傷の修復法として確立することを期待する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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