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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻3号

2000年02月発行

文献概要

シンポジウム 変形性膝関節症の病態からみた治療法の選択

軟骨変性と滑膜炎への対応

著者: 井上一1 西田圭一郎1 土井武1 松尾真嗣1 吉田晶1

所属機関: 1岡山大学医学部整形外科

ページ範囲:P.125 - P.132

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 要旨:変形性関節症(OA)では関節軟骨の変性・破壊に伴い,その基質成分であるプロテオグリカン(PG)やコラーゲンの分解産物あるいはフィブロネクチンフラグメントの関節腔内への遊離が起こり,二次性滑膜炎を引き起こす.ここで産生された各種蛋白分解酵素やサイトカインは関節液を介して,さらに軟骨破壊を進展させる一方で,血液-滑膜関門の破綻を招来し,関節水症の原因となる.従って,OAへの対応は軟骨変性,滑膜炎の両者に対して払われるべきであり,個々の軟骨細胞の基質代謝,あるいは滑膜炎の病態を理解した上で,関節の全体的な生理機構を改善することを目標とすべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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