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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻3号

2000年02月発行

文献概要

シンポジウム 変形性膝関節症の病態からみた治療法の選択

人工膝単顆置換術の術後成績と非置換部位の変化―術後5~12年の前向き研究

著者: 秋月章1 瀧澤勉1 安川幸廣1 小林博一1 北原淳1

所属機関: 1長野松代総合病院整形外科

ページ範囲:P.149 - P.157

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 要旨:1988年2月から1994年10月までに人工膝単顆置換(UKA)手術を施行した59例83膝全例の術後経過と成績を検討した.術後5~12年の経過で,最終調査時の生存例は52例73膝(88%),5年以上生存し,かつUKAの機能を評価可能だったのは52例73膝であった.経過中に破綻をきたしたのは1例で,術後6年6カ月で𦙾骨部品の前方沈み込みを起こしていた.術後臨床成績はJOA scoreで術前平均47±8.6点が,術後5年で平均91±5.6点,術後7~12年で91±5.0点と有意に向上し,満足すべきものであった.特に,可動域では最大屈曲角度では平均137°であり,しかも術前より改善した角度が得られていた.非置換部位のうち,大腿𦙾骨外側関節での関節症変化の進行は約10%で見られたが,術後経過期間5~12年では臨床成績に関係していなかった.UKAは生命予後を考慮した手術適応と,手術年齢を選択すれば大変有用な治療手段と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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