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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻3号

2000年02月発行

文献概要

臨床経験

第1胸髄神経根より発生した胸髄砂時計腫の1例

著者: 前原秀亮1 細江英夫1 坂口康道1 児玉博隆1 西本博文1 森敦幸1 清水克時1 小久保光治2 左合哲2

所属機関: 1岐阜大学医学部整形外科 2岐阜大学医学部第1外科

ページ範囲:P.215 - P.218

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 抄録:第1胸髄神経根から発生し胸腔内に大きく進展した砂時計腫に対して前方後方合併手術による腫瘍摘出術を施行し良好な結果を得たので報告する.症例は39歳,男性.主訴は歩行障害.単純X線上,左肺尖部に境界明瞭なcoin lesionを呈し,MRI,CTMではC7~T2にかけて左側より脊髄を圧迫し肺尖部へ広がるEden分類type Ⅱの砂時計腫であった.手術は最初に,C7~T2の左片側椎弓切除術を行い,T1/2の椎間孔より前方へ突出している腫瘍をT1根部を含めて切離し後方部を摘出した.次に左開胸により腕神経叢に進展癒着していた胸腔内腫瘍を摘出した.病理診断は神経鞘腫であった.術後T1神経脱落症状が出現したが,下肢症状は改善し良好に経過している.本症例のように,第1胸髄神経根より発生し胸腔内に大きく進展し,腕神経叢に癒着している砂時計腫には前方後方合併手術が有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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