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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻4号

2000年03月発行

文献概要

論述

癌骨転移に対するパミドロネート療法―骨痛改善効果および画像所見の検討

著者: 小山内俊久1 朝比奈一三1 大利昌宏1

所属機関: 1山形県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.243 - P.249

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 抄録:癌骨転移と診断した16例に,骨痛緩和および骨病変改善を目的にパミドロン酸二ナトリウムを投与し,骨痛改善効果および単純X線写真の変化を検討した.対象は男性10例(肺癌3,前立腺癌2,大腸癌2,肝癌1,腎癌1,胃癌1),女性6例(乳癌5,胆管癌1)で年齢は45~67歳(平均57.6歳)であった.経過観察期間は3~22カ月(平均9カ月),投与回数は2~22回(平均10回),総投与量は90~930mg(平均401mg)であり,副作用による投与中止例は無かった.16例中8例(50%)に骨痛改善効果を認め,7例(43.8%)に単純X線写真上骨硬化像が出現した.溶骨性変化が進行する場合は骨痛改善効果は一時的なものにとどまり,硬化像を呈するようになった場合は,効果が持続し生活の質の改善につながった.パミドロン酸二ナトリウムは,癌骨転移症例に対する補助療法として有効と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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