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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻4号

2000年03月発行

文献概要

論述

腰部脊柱管狭窄症に対する後方除圧術―広範な椎間関節切除が臨床成績に与える影響について

著者: 向井克容1 藤原桂樹1 浅野雅敏1

所属機関: 1星ケ丘厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.273 - P.279

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 抄録:腰部脊柱管狭窄症に対して広範な椎間関節切除を行った後方除圧術の術後成績について調査するとともに,広範な椎間関節切除が術後腰痛の残存,新たな発現の危険因子となるか検討するため非固定症例と固定術併用例との臨床症状の比較も行った.症例は非固定群46例,PLF群16例である.非固定群の術前後の臨床症状(JOA score),X線像変化について検討し,さらに非固定群とPLF群の臨床症状を,特に腰痛について検討した.非固定群のJOA scoreは,術前6.1点から術後12.2点(改善率69.4%)に改善した.非固定群のうち,術後にすべり等のX線異常所見の出現,増強を認めたのは26%であるが,X線変化と臨床成績との間に相関はなく,固定術の追加を要した症例はなかった.また,非固定群とPLF群とで腰痛点数に有意差はなく,広範な椎間関節切除が術後腰痛発生に与える影響は少ないと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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