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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻4号

2000年03月発行

文献概要

臨床経験

先天性拘縮性くも指症の1例

著者: 友田良太1 西山正紀1 二井英二1 浜口謙蔵2

所属機関: 1三重県立草の実リハビリテーションセンター整形外科 2浜口整形外科

ページ範囲:P.337 - P.340

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 抄録:先天性拘縮性くも指症は,くも指,多発性関節拘縮,耳介変形,脊柱変形等を主徴とし,常染色体優性遺伝を示す症候群である.本症の1例(1家系)を経験したので報告する.症例は生後3カ月の男児である.両内転足,四肢関節拘縮を主訴に当科紹介となった.耳介変形を認め,手指はやや細長く,指,膝,股関節の拘縮を認めた.metacarpal indexは6.0と高値を示した.足趾もやや細長く,前足部の内転変形を認めた.また,母親にも同様な耳介変形,細長い手指を認め,metacarpal indexは9.3と高値であった.母方家系内に同様な症状をもつものの多発を認めた.先天性拘縮性くも指症は比較的予後が良く,Marfan症候群との鑑別が重要である.しかし,関節拘縮の残存,合併奇形,進行する脊柱変形に対し手術をした報告もあり,慎重な経過観察を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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