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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻5号

2000年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)

頚椎椎間板ヘルニアに対する顕微鏡視下経硬膜的髄核摘出術

著者: 藤本吉範1 馬場逸志2 住田忠幸2 田中信弘1 生田義和1

所属機関: 1広島大学医学部整形外科 2広島市立安佐市民病院整形外科

ページ範囲:P.391 - P.396

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 抄録:顕微鏡視下経硬膜的髄核摘出術(Microsurgical Transdural Discectomy with Laminoplasty,MTDL)は,脊柱管拡大と同時にヘルニアを摘出することによる,脊髄の直接かつ即時的な除圧を目的とした手術法である.1988~1998年の11年間に頚椎椎間板ヘルニア30例(正中ヘルニア4例,傍正中ヘルニア23例、傍正中~外側ヘルニア3例)にMTDLを行った.手術成績をJOAスコアを用いて評価すると,術前平均12.3点,術後平均14.9点(改善率平均70.0%)であった.硬膜切開に伴う合併症として考えられる偽性髄膜瘤および髄液漏等はなかった.MTDLの適応は,正中ヘルニアを除く多椎間の椎間板変性および脊柱管狭小化を伴う頚椎椎間板ヘルニア例であり,脊柱管狭小化のない一椎間のヘルニア例には従来からの前方除圧・固定術が適応である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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