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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻5号

2000年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)

頚椎前方除圧固定術の長期成績―術後10年以上

著者: 持田潔1 小森博達1 河内敏行1 安部理寛1 新井嘉容1 大川淳1 四宮謙一1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.397 - P.400

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 抄録:頚椎前方除圧固定術施行後10年以上経過した63例の成績を検討した.平均follow-up期間は13.0年,疾患の内訳は頚椎椎間板ヘルニア10例,頚椎症性脊髄症26例,頚椎後縦靱帯骨化症27例,であり,除圧固定椎間数は平均2.4椎間であった.対象全体の経過中の最高点での改善率は平均70%であったが,最終では改善率55%であった.63例中46例(73%)では2点以内の変動はあるものの,最終follow-up時まで獲得点数を維持できており,満足すべき結果と考えられた.しかし,経過中に症状の再悪化が17例(27%)に認められ,そのうち9例(14%)では再手術(初回手術後平均7.9年)が行われた.主に後方法が追加されたが,初回術前からみた最終的な改善率は41%であった.再発の原因は,隣接椎間障害やOPLL症例での骨化進展であった.再発を回避できる除圧固定範囲の選択や術式の検討,さらに後方法とのprospectiveな比較研究が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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