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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻5号

2000年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)

頚椎後縦靱帯骨化症に対する骨化浮上術の長期成績―術後10年以上経過例

著者: 松岡正1 山浦伊裟吉1 黒佐義郎2 中井修1 進藤重雄1 水野広一1 大谷和之1 肱黒泰志1 四宮謙一3

所属機関: 1九段坂病院整形外科 2湘南鎌倉病院整形外科 3東京医科歯科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.421 - P.428

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 抄録:頚椎後縦靱帯骨化症に対する骨化浮上術の長期成績について調査した.1975年より1988年10月までに骨化浮上術を施行し,術後10年以上経過観察できた63例を対象とした.手術成績はJOAスコア,改善率を用い評価した.平均改善率は術後最高時(術後平均3年6カ月)に72.0%,術後10年時に66.5%,最終調査時(術後平均13年)に59.3%となった.最終改善率50%以上の症例は41例(65%)を占めた.最終成績は罹病期間,術前脊髄最小面積,術前JOAスコア,最終調査時年齢に関連し,骨化占拠率,骨化厚に関連はなかった.脊柱関連の成績悪化因子として除圧不良,術後骨化進展を認めた.適切な除圧範囲が設定されれば,骨化の進展は抑制された.Hyperostosis症例では,尾側骨化横切部以下での骨化進展に注意を要した.骨化浮上術の長期成績は,満足できるものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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