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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻5号

2000年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)

腰部椎間板ヘルニアに対する経皮的髄核摘出術―10年以上の経過観察からみた意義と問題点

著者: 持田讓治1

所属機関: 1東海大学医学部整形外科

ページ範囲:P.441 - P.445

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 抄録:腰部椎間板ヘルニアに対する経皮的髄核摘出術症例の10年以上の経過観察43例を検討した.椎間板の可及的後方部から1g程度の少量髄核摘出を行った18例では2年以内に4例で再手術が行われたが,2年時の有効群率はその後よく維持され,10年以上の最終経過観察時の有効群率は72%と良好であった.一方,椎間板母髄核部も含めた広範椎間板摘出を行った群では,2年以内の再手術例は11例と多く,6カ月時に有効群であった症例の56%が最終経過観察時に無効群であり,最終の有効群率は36%と極めて不良であった.この群では,経皮的髄核摘出術後2年時までの急激な椎間板高の狭小化が,腰痛を含めた臨床症状の悪化と相関していた.椎間板に対する愛護的な手技によって,臨床上,画像上,安定した長期的結果が得られることが明らかにされた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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