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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻5号

2000年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)

腰椎変性すべり症に対する前方固定術の長期成績―術後10年以上

著者: 西澤隆1 千葉一裕1 渡辺雅彦1 藤村祥一1 平林洌2 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科 2慶應義塾看護短期大学

ページ範囲:P.481 - P.487

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 抄録:腰椎変性すべり症に対して前方固定術を行い,術後10年以上経過した27例(男性10例,女性17例)の長期成績と隣接椎間に与える影響について検討した.JOAスコアの経時的変化は,術後5年で最も高値を示し,以後漸減傾向を認めるものの、最終調査時12.8点(改善率68.8%)と良好な成績が維持されていた.前方固定術後の問題点として,隣接椎間の不安定性増大が危惧されるが,本研究の結果から,隣接椎間における最終調査時の椎間可動域ならびに椎間高は、術前と比べてむしろ有意に減少し,椎間は安定化する傾向にあることが示された.また,長期的にみた隣接椎間の変化は加齢による影響も大きく,必ずしも前方固定術のみによる変化とはいえなかった.DSに対する前方固定術は,その長期成績と隣接椎間に与える影響の点からみて,長期的にも良好な成績が期待できる術式といえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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