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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻6号

2000年05月発行

文献概要

臨床経験

イリザロフ法により4趾を同時に延長した両側第1,4中足骨短縮症の1例

著者: 桝田理1

所属機関: 1ますだ整形外科

ページ範囲:P.675 - P.679

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 抄録:両側第1,4趾の中足骨短縮症に対して,4趾を同時に骨延長し治療した.症例は15歳の女性で両足の変形を主訴としていた.延長器として8個の2/3 semicircular ring(径40mm)を2つずつ使用し,骨片の固定には第1中足骨では3mm,第4中足骨では2mmのハーフピン2本ずつをそれぞれが約60°の角度をもって開くように刺入した.近位骨幹端部で経皮的骨切りを行い,末節骨から中足骨内にK-wireを刺入したのち,7日間の延長待機期間をおき,1日0.5mmを2回に分割して骨延長を行った.右第4中足骨は早期骨癒合により再骨切りを必要としたが仮骨形成は右第4中足骨を除いて良好であり,患者は結果に満足している.また,治療期間中患者は全荷重可能であった.中足骨の固定ピンの径や間隔,刺入角度を自由に選べ,確実に固定できる本法は中足骨短縮症の治療に有効であり,この報告は両側同時に4趾を延長した最初の報告である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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