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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻6号

2000年05月発行

文献概要

臨床経験

全身性炎症性変化を呈しIL-6,IL-1αの高値を認めた多形型悪性線維性組織球腫の2例

著者: 住田秀介1 佐藤啓二1 加藤真1 横井太紀雄2 原一夫2

所属機関: 1愛知医科大学整形外科 2愛知医科大学病院病理部

ページ範囲:P.697 - P.701

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 抄録:熱発,C-reactive protein(CRP)の高値,白血球数の増多等の全身性炎症性変化を呈し,手術により腫瘍を切除した直後にそれらの正常化を来したpleomorphic typeの悪性線維性組織球腫(MFH)の2例(症例1:63歳男性,右大腿部,症例2:54歳男性,左殿部)を経験した.この2例について,腫瘍組織の凍結生標本より炎症性サイトカインの定量を行ったところ,2例ともinterleukin-6(IL-6)とinterleukin-1α(IL-1α)の著しい高値を認めた.病理組織学的に炎症性細胞浸潤が著明なinflammatory type MFHでは全身性炎症性変化を呈することは報告されている.しかし,pleomorphic type MFHでは極めて稀であり,炎症性細胞浸潤を伴わなくとも,腫瘍自体が炎症性サイトカインを分泌し,全身的な炎症性変化を呈したと考えられる極めて稀な2例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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