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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻7号

2000年06月発行

文献概要

最新基礎科学/知っておきたい

ケモカイン(Chemokine)

著者: 松野博明1

所属機関: 1富山医科薬科大学整形外科

ページ範囲:P.770 - P.773

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 ケモカイン(chemokine)とは,白血球走化性(chemotactic)のあるサイトカイン(cytokine)の総称である.1992年,オーストリアで開催された国際走化性サイトカインシンポジウムでこの呼称がつけられてから世界的にも注目を集め,現在では代表的なものだけでも,IL-8(interleulin-8)・MIP-1(macrophage inflammatory protein-1)・MCP(monocyte chemoattractant protein)・RANTES(regulated upon activation,normal T-cell expressed and secreted)など約40種のケモカインが報告されるようになった.ケモカインの働きは,単球・リンパ球・好中球・好酸球・好塩基球・NK細胞は言うに及ばず,樹状細胞や血管内皮細胞にも及び,各種酵素の分泌・接着分子や血管新生の誘導・アポトーシスの抑制を介して疾患の病態形成の一役を担う.すなわち,ケモカインは,慢性関節リウマチ(RA)をはじめとする自己免疫疾患・腫瘍性疾患(増大や転移)・感染症(細菌性・ウイルス性)の発症に関連するサイトカインと考えられる12)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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