icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻7号

2000年06月発行

文献概要

境界領域/知っておきたい

ティッシュエキスパンダー

著者: 一瀬正治1

所属機関: 1千葉大学医学部形成外科

ページ範囲:P.774 - P.776

文献購入ページに移動
 Tissue expander法は,皮下にExpanderを挿入し,再建に必要な最の皮膚を伸展させて利用する方法である.この臨床は,1982年にRadovanが乳房再建に用いた報告9)をして以来,再建外科の有効な手段として急速に広まってきた.しかし,この方法は遥か昔の1905年に,Codivilla4)が骨延長法の試みに付随した事項として,軟部組織の伸展についてもすでに報告していた.また,Neumann7)も,1957年に外傷性耳介部分欠損の再建に際して,組織拡張を目的としてゴム性のバルーンを皮下に埋め込み,それなりの結果を得たとの報告をしていたが,何故かその手技が広まることはなかった.1976年に,Radovanがシリコン製バッグに生理食塩水を注人するTissue expansion法を乳房再建やその他多くの再建に応用し,その有用性を報告して以来,多くの反響があった.1976~1978年には基礎的,臨床的な研究報告2,3)が相次ぎ,Tissue expansion法が安全で効果的な新しい技法として広く受け入れられることとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら