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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻7号

2000年06月発行

文献概要

臨床経験

原因不明な大腿部筋肉内血腫の2症例

著者: 松久孝行1 山下博樹1 吉川浩二1 森雄二郎1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院整形外科

ページ範囲:P.807 - P.811

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 抄録:スポーツ選手に発生した,原因が明らかでない大腿部筋肉内血腫の2症例を経験したので報告する.症例1:24歳,男性.大工.スポーツ;空手.1998年2月,入浴後より急に左大腿部の腫張,疼痛が出現.症例2:14歳,男性.中学生.スポーツ;サッカー.1998年2月,特に誘因なく右大腿部外側の腫張,疼痛が出現.2症例ともに,大腿外側に腫張を認めるも,単純X線像,血液検査では異常所見は認めなかった.MRIではT1で辺縁がhighで,内部はlow intensityを呈する境界明瞭な占拠性病変を認めた.T2では腫瘤は境界不明瞭であり,辺縁はhigh,内部はlow~淡いhigh intensityを呈しており,周囲の筋層には浮腫を示唆するhigh intensity areaを認めた.両症例ともにMRIの経時的変化により占拠性病変は血腫と診断し,安静加療のみで症状は軽快した.2症例ともに,文献的にも極めて稀な症例で,これまでほとんど報告されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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