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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻8号

2000年07月発行

文献概要

論述

原発性脊椎腫瘍に対する脊椎全摘術の経験

著者: 阿部栄二1 村井肇1 小林孝1 鈴木哲哉1 島田洋一1 佐藤光三1 森田裕己2

所属機関: 1秋田大学医学部整形外科 2秋田組合病院整形外科

ページ範囲:P.853 - P.858

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 抄録:原発性悪性脊椎腫瘍の6例に腫瘍椎を椎弓根で2分割し,それぞれを一塊として摘出する脊椎全摘術(TES;富田法)を行った.腫瘍は骨肉腫2例,巨細胞腫2例,脊索腫2例である.罹患高位はT1,T6-8,L1,L1,L4,L5で,後方TESはT1,L1,L1の罹患椎に,前方・後方一期的TESはT6-8,L4,L5に行った.術後経過観察期間は平均3.8年(2.5~5.5年),完治(NED)が4例,2例が未完治生存(AWD).局所再発は腫瘍内切除となった骨肉腫の1例のみである.椎弓根切離部での腫瘍内切除は3例あったが,この部での局所再発はなかった.後方TESでは,3例中2例に神経根切離が必要であった.TESは重篤な合併症はなく,原発性脊椎腫瘍の局所のコントロールに極めて有用な術式である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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