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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻8号

2000年07月発行

文献概要

整形外科/知ってるつもり

Robotic system

著者: 米延策雄1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科臓器制御医学専攻器官制御外科学講座

ページ範囲:P.888 - P.890

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 ロボコップという言葉を耳にされたことがあるかも知れない.映画の主人公のサイボーグ警官である.しかし,ロボドック(ROBODOCTM)という言葉をご存知の方は多くはないかと思う.ROBODOCTMはアメリカで開発された手術用ロボットで,人工股関節全置換術において大腿骨コンポーネントを設置するにあたり,テンプレートを使用した術前計画を行い,術者に代わって骨髄腔を掘削するブローチ操作を行うロボットとして考案されたものである.ロボットが手術を行う.それは夢のような話であり,考えようによっては悪夢でもある.しかし,どこまでのものができているかは別にして,ロボットが手術をすることは現実となりつつある.現に,ドイツでは,現在までに既に3,500件を超える手術がこのROBODOCTMにより行なわれており,その有効性が報告されている.
 ロボットという言葉は,チェコスロバキアの作家チャペックによる造語であることはよく知られている.彼が戯曲(ロッサム・ユニバーサル・ロボット会社)の中で意味したロボットは人に代わって辛い労働を行う自動機械であり,人々を労苦から解放するものであった.その概念は,多くの産業用ロボットとなって現実のものとなり,現在の工業社会を支える基盤技術の一つとなっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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