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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻9号

2000年08月発行

文献概要

論述

膝前十字靱帯再建後の可動域回復に健側膝関節laxityと性別が与える影響

著者: 富谷真人1 冨士川恭輔1 小林龍生1 笹崎義弘1 青木義広1 村上英彰1 田中修2

所属機関: 1防衛医科大学校整形外科 2霧ヶ丘整形外科皮膚科

ページ範囲:P.961 - P.964

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 抄録:陳旧性前十字靱帯単独損傷に対して,同一再建材料による同一術式,同一後療法が行われた47例を対象に,健側膝のlaxityの程度と性差が術後可動域回復の早さに与える影響について検討した.膝関節laxityの評価はKT-2000を用い,𦙾骨顆部前方引き出し力133Nから後方押し込み力89Nを加えた際の大腿骨に対する𦙾骨の前後方向変位量の総和total displacement(以下TD)を求め,健側TDの平均を境に2群に分けIKL大・小群とした(IKL:inherent knee laxity).その結果,性差は関節全可動域回復週数に影響せず,IKLが大きいと有意に回復週数が短いことが明らかとなった(p=0.02).また,関節全可動域回復時の術側TDはIKL大・小群間および男女間に有意差を認めず,IKLが大きい場合,再建靱帯が弛緩することなく術後より早期に関節全可動域が獲得された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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