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論述
輸血拒否患者(エホバの証人)に対する脊椎手術の経験
著者: 細江英夫1 清水克時1 坂口康道1 西本博文1 野々村諭香1 森敦幸1
所属機関: 1岐阜大学医学部整形外科
ページ範囲:P.965 - P.971
文献購入ページに移動体位,手術方法に関する十分な検討,熟練した手術手技などが出血量を減少させるのに重要である.一期的手術で可能か段階的手術にすべきかを決め,また許容出血量を算出し,それを超える場合には手術を中止することなどを説明しておく,麻酔医を交えた周術期における輸血,輸液等に関する綿密な打ち合わせを行い,インフォームド・コンセントを得ておく必要がある.2例の小児患者を含む5例の信者に対して,回路をつないだままの術前希釈式自己血輸血,術中回収式自己血輸血,低血圧麻酔,段階的手術などを駆使し,彼らの信仰を遵守しながら脊椎手術を行うことができた.
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