icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻9号

2000年08月発行

文献概要

論述

頚椎症性筋萎縮症の病態の検討―画像所見と神経学的所見の対比による病態の分類

著者: 浅野雅敏1 藤原桂樹1 野口義文1 河井秀夫1

所属機関: 1星ヶ丘厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.973 - P.978

文献購入ページに移動
 抄録:頚椎症性筋萎縮症の病態を分析するため,24例(近位型12例,遠位型12例)を検討した.CT-myelographyでの前方からの圧迫に着目し,障害部位を以下の3タイプに分類した.近位型で圧迫陽性椎間がC3/4高位であれば前角型,C4/5,C5/6であれば前根型,遠位型で圧迫陽性椎間がC4/5,C5/6であれば前角型,C6/7,C7/Th1であれば前根型であると予測し,圧迫椎間が複数で前角型と前根型にわたる場合は中間型とした.前根型は発症から診断までの期間が短く,疼痛を伴う例が多い傾向にあり,中間型から前角型へと発症から診断までの期間は長くなり,疼痛を伴う頻度も減少し,下肢腱反射亢進例の割合が増加する傾向があった.また,前角型と中間型は脊髄の除圧にて手術成績は良好であり,前根型では不良であった.以上より,われわれの障害部位のタイプ分類は概ね妥当であると考えられ,さらに中間型の障害部位は脊髄(前角)が主であると推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら