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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻9号

2000年08月発行

文献概要

臨床経験

頚胸髄移行部に発生したdumbbell型神経鞘腫の治療経験

著者: 土田敏典1 赤崎外志也1 山城輝久1 原隆1 安竹秀俊2

所属機関: 1恵寿総合病院整形外科 2石川県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.1017 - P.1021

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 抄録:第8頚髄神経根から発生したEden分類2型のdumbbell型神経鞘腫を経験した.症例は49歳,男性.20歳時より左環指・小指のしびれを自覚していた.胸部X線写真で左上縦隔に腫瘤陰影を,CT,MRI写真では,dumbbell型腫瘍による第7頚椎および第1胸椎での著明な骨破壊像を認め,血管造影写真では,左椎骨動脈,左鎖骨下動脈も圧排されていた.手術方法はまず後方から第6,7頚椎・第1胸椎椎弓を切除し脊柱管内の腫瘍の剥離を行い,次いで前方から胸骨縦割にて開胸し,第6椎体下縁から第1胸椎上縁まで椎体を亜全摘し,第8頚髄神経根を含め腫瘍を摘出した.術後は左第6,7頚髄神経領域の知覚異常,左第8頚髄神経領域の知覚低下,筋力低下を認めたが,筋力は徐々に回復しており,原職の表具師に復帰した.2年を経過した現在,再発を認めていない.病理組織学的には,紡錘型細胞がAntoni-A領域を呈し,増殖する神経鞘腫であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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