icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻1号

2001年01月発行

文献概要

論述

シリコンブロックを使用した小児の手足の再建手術

著者: 鈴木修身1 生田義和1 石田治1 木森研治2 高田治彦3

所属機関: 1広島大学医学部整形外科 2広島手の外科・微小外科研究所 3公立三次中央病院整形外科

ページ範囲:P.5 - P.9

文献購入ページに移動
 抄録:小児の手足の骨欠損に対し,二次再建手術を施行するまでの待機手術として,シリコンブロックを一時的に用いる再建方法を筆者らは行っている.1988年以降,本法を行った16例の手術時年齢は8カ月~13歳(平均5.3歳)であった.原因疾患は,短合指症5例,裂足症3例、母指形成不全症1例,第4・5中手骨癒合症1例の合計10例の先天性疾患と,母指切断3例,多指切断1例,骨髄炎t例,血行障害による骨吸収1例の合計6例の外傷や後天性疾患であった.挿入部位は,手指6例,中手骨部3例,足趾4例,中足骨部3例であった.経過観察期間は4カ月~10年(平均4.8年)であった.16例中5例で,シリコン抜去後に関節移植術などの二次再建手術を施行した.4例で皮膚壊死やシリコンブロック転位などの合併症により抜去した.残りの7例は,現在二次再建術を待機中であり,疼痛や不安定性などは訴えておらず,特に問題はない.シリコンブロックを用いた手足の再建は,最終的な再建手術を施行するまでの小児の待機手術として有用な手段と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら