icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻1号

2001年01月発行

文献概要

臨床経験

拡大手掌腱膜切除およびY-V形成法を用いて治療したDupuytren拘縮の治療成績

著者: 香月憲一1 田野確郎1 廣島和夫1

所属機関: 1国立大阪病院整形外科

ページ範囲:P.89 - P.91

文献購入ページに移動
 抄録:Dupuytren拘縮に対する拡大手掌腱膜切除およびY-V形成法の治療成績を調査した.対象は12例13手,全例男性で,手術時平均年齢は59歳(48~70歳).手術適応はMP関節あるいはPIP関節の伸展制限が30°以上の症例とした.RSDの1例と伸筋腱のゆるみが原因と思われる1例で中等度の可動域制限を認めたが,手指全体としては全例で可動域の改善を認めた.合併症として血管損傷を3例に認めたが,手指の血行障害をきたした例はない.神経損傷はきたさなかったが術後一定の期間手指のしびれを生じたものが8例存在した.皮膚が閉鎖できずに植皮を要した例はなかった.これらの合併症はこの術式特有のものではないが,術前に患者に十分な説明を行っておく必要がある.拡大手掌腱膜切除およびY-V形成法はDupuytren拘縮に対する第1選択として考慮してよい有力な治療手段であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら