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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻1号

2001年01月発行

文献概要

臨床経験

バッティング練習によって発生したhypothenar hammer syndromeの1例

著者: 中島正二郎1 浦田士郎1 鈴木和広1 渡部健1 田中健司1

所属機関: 1安城更生病院整形外科

ページ範囲:P.101 - P.104

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 抄録:Connらが1970年に,hypothenar hammer syndrome(以後HHS)の概念を提唱して以来1),職業が原因のHHSの報告は多いが,スポーツが原因とされるものはかなり稀である.症例は26歳男性.仕事中の手に対する外傷はない.頻回のバッティング練習後,右手小指球部の腫脹,環小指の冷感,疼痛を自覚し,母指等大の拍動性腫瘤も出現した.血管造影像上,尺骨動脈,浅掌動脈弓に動脈瘤があり,第3総掌動脈と小指尺側動脈が拡張,蛇行したらせん状陰影も認めた.病変部の動脈を切除し、静脈移植による血行再建を行った.組織学的には真性動脈瘤で内腔には新旧の血管形成を認めた.術後,手指の冷感,疼痛は消失し良好な結果が得られた.文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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