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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻10号

2001年10月発行

文献概要

シンポジウム 下肢長管骨骨折に対するminimally invasive surgery

下肢長管骨骨折に対する創外固定法

著者: 萩野哲男12 濱田良機1 益山宏幸1 佐藤栄一1 坂東和弘1 小野尚司1 相馬真1

所属機関: 1山梨医科大学整形外科 2現:国立甲府病院整形外科

ページ範囲:P.1121 - P.1126

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 要旨:われわれは下肢長管骨骨折例のうち,開放骨折や多発外傷例などに対してOrthofix創外固定器による治療を行ってきた.今回本法を施行した下肢長管骨外傷性骨折の治療成績を調査し,さらに髄内釘による内固定法を行った症例との臨床成績を比較しminimally invasive surgeryの観点からその有用性を検討した.症例は大腿骨骨折128骨折,下腿骨骨折178骨折,計274例306骨折で,受傷時年齢は平均34歳,受傷原因は交通事故が大半を占めていた.骨癒合率は大腿骨が90.2%,下腿骨が94.1%で,骨癒合期間(創外固定器装着期間)は前者が平均19.3週,後者が18.0週で,合併症としてはminor pin tract infectionが34骨折(8.3%)にみられたが重篤なものはなかった.髄内釘固定群(132骨折)との比較では創外固定法施行例では手術時間は短く,術中出血量は低値であった.骨折の初期治療における創外固定法は小侵襲で,重篤な合併症はなく有用な治療法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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