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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻10号

2001年10月発行

文献概要

シンポジウム 下肢長管骨骨折に対するminimally invasive surgery

髄内釘手術における潜在的肺脂肪塞栓の評価

著者: 新藤正輝1 田中啓司1 相馬一亥2 西巻博2 脇田隆司2 糸満盛憲3

所属機関: 1昭和大学医学部救急医学講座 2北里大学医学部救命救急医学 3北里大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1127 - P.1131

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 要旨:[目的]髄内釘手術時のリーミング操作が肺に及ぼす影響について臨床的に検討する.[方法]下肢長管骨骨折を伴う外傷患者をリーミング髄内固定群(R群),非リーミング髄内固定群(NR群)に分け,年齢,injury severity score(ISS),fracture index(FI),髄内釘の直径,受傷から手術までの期間を調査するとともに,術後に行った気管支肺胞洗浄液中の脂肪貪食細胞比率および肺血流シンチ上の陰影欠損の程度について2群間で比較検討した.[結果]両群間において年齢,ISS,FI,受傷から手術までの期間については有意差は認められず,髄内釘の直径のみR群に有意に太い結果が得られた.また,脂肪貧食細胞比率は両群間に有意差はみられず,肺血流シンチ上の陰影欠損の程度も両群間に明らかな差は認められなかった.[結論]非リーミング髄内固定法はリーミング髄内固定に比較して,肺脂肪塞栓を軽減させるとは言えない可能性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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