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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻10号

2001年10月発行

文献概要

シンポジウム 下肢長管骨骨折に対するminimally invasive surgery

下肢長管骨骨折に対するプレート固定の適応と限界

著者: 田中正1 豊根知明1 加藤大介1 金山竜沢1 林隆之1 長島久1 山下正臣1

所属機関: 1君津中央病院整形外科

ページ範囲:P.1141 - P.1147

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 要旨:下肢長管骨骨折に対するプレート固定について自験例を検討し,その適応と限界について述べた.症例はbiological platingを行った55例58骨折で,年齢は10~90(平均43.3)歳,経過観察期間は平均1年5カ月であった.骨折の内訳は大腿骨骨幹部8骨折,顆部顆上18骨折,𦙾骨骨幹部(近位・遠位部骨折合併例を含む)32骨折であり,うち開放骨折は21骨折,合併症として肺損傷,頭部外傷,脂肪塞栓などを認めた.プレート固定は極力骨膜を剥離せずに行い,関節部骨折は解剖学的整復・強固な固定を,骨幹・骨幹端骨折は解剖学的アライメントおよび安定した内固定(早期自動運動を行うに必要十分な固定力)を目指した.また近位・遠位2カ所に小切開を置いたのみのminimally invasive plate osteosynthesis(MIPO)を33例に行った.開放骨折などで受傷後早期に創外固定を行い,二次的にプレートに変更したものが15例あった.歩行は当初よりlight touchを許可し,骨癒合状況により本格的な部分荷重を1~14(平均6.6)週で,全荷重を6~20(平均13.1)週で開始した.骨癒合は全例に得たが,外仮骨を形成して癒合するindirect healingが半数以上を占め,これらでは外仮骨出現が平均1.8週,仮骨の架橋は4.7週であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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