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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻10号

2001年10月発行

文献概要

臨床経験

下位腰椎破裂骨折に対する後側方固定術の術後成績

著者: 飯田尚裕12 斉田通則1 木村長三1 石田直樹1

所属機関: 1釧路労災病院整形外科 2現:獨協医科大学越谷病院整形外科

ページ範囲:P.1191 - P.1196

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 抄録:比較的稀なL4以下の下位腰椎破裂骨折に対する手術治療の成績を検討した.対象は1986(昭和61)年4月以降に当科で手術を施行した10例(L4:8例,L5:2例)で,手術時年齢は平均40歳であった.L4破裂骨折ではL4根障害5例,馬尾障害2例,L5破裂骨折ではL5根障害2例であった.手術は全例に後方除圧とinstrumentationを併用した後側方固定術を行った.経過観察期間は平均2年11カ月で,骨癒合は9例に得られ重篤な合併症は認めなかった.固定椎間の局所前弯角は術前平均23°が骨癒合完成時16°であった.椎体前縁に比し後縁の圧潰率が大きい例では局所の前弯が比較的維持されるが,椎体後縁に比し前縁の圧潰率が著明な例では最終観察時の局所前弯角が減少する傾向がみられた.後者のような例では後方法のみでは生理的前弯獲得が困難な場合があり,前方支柱再建術の併用を考慮する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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