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シンポジウム 頚肩腕症候群と肩こり―疾患概念とその病態
文献概要
要旨:臨床医学と産業衛生学における「頚肩腕症候群」の定義ないしは疾患概念を比べてみると,どちらも「頚肩腕部の慢性疲労による筋骨格系障害」を取り扱っていることは明らかである.また,一般に慣用的に使用されている「肩こり」は「頚肩腕症候群」の部分症状と考えられなくもない.欧米では頚肩腕部の運動障害を出発点として「作業関連性筋骨格系障害」という概念に発展させ,「筋・骨格系の慢性疲労による障害とは何か」という問題を解いていこうという姿勢がみられる.わが国でも「頚肩腕症候群」,「肩こり」をスタートとして,「筋骨格系の慢性疲労」の病態解明を,整形外科固有の問題として取り組んでいく時期に来ているように思われる.
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