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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻11号

2001年11月発行

文献概要

シンポジウム 頚肩腕症候群と肩こり―疾患概念とその病態

頚肩腕症候群と肩こり―文献的検討

著者: 三笠元彦1

所属機関: 1東京都職員共済組合清瀬病院整形外科

ページ範囲:P.1235 - P.1238

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 要旨:飯野は1955年頚椎,頚髄,上腕神経叢,上肢神経に由来する疼痛疾患を頚肩腕症候群と呼んだ.その後,整形外科医による頚肩腕症候群の解明が進むとともに,頚肩腕症候群なる疾患名は廃れていった.一方,産業衛生の分野では,単純繰り返し作業による頚肩腕の障害に対しこの疾患名が有用であることから使われはじめ,1973年日本産業衛生学会頚肩腕症候群委員会報告書で,上肢を同一肢位に保持または反復使用する作業により神経・筋疲労を生ずる結果おこる機能的あるいは器質的障害を職業関連性の頚肩腕症候群(頚肩腕障害)と定義した.一方,肩こりという用語の起源は定かではない.1898年瀬川の「痃癖,特殊肩痛」の中で肩がこるという表現は見受けられるものの,肩こりに対しては,肩はりが使われている.河邨(1951),茂手木(1964),岩原(1967)らが肩こりをひとつの疾患としてとらえ,その病因,病態を論じたが,それらの解明が十分されてきたとはいえない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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