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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻11号

2001年11月発行

文献概要

シンポジウム 頚肩腕症候群と肩こり―疾患概念とその病態

頚肩腕症候群と肩こり―診療現場での現状

著者: 伊地知正光1

所属機関: 1東京労災病院整形外科

ページ範囲:P.1257 - P.1260

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 要旨:頚肩腕症候群は包括的な病名であるので,治療に際しては,さらに限局した病名に鑑別して,治療方針を決定するのが普通である.しかし,肩こりを含む多彩な症状の訴えが既知の疾患の症状としては,整理できない場合もあり,包括的な病名のまま治療を進めざるをえないこともある.一般外来で当初は頚肩腕症候群とされた症例130例の経過から,主な病態が一応,限局的な病名に鑑別できるかどうかを検討した.結果は,頚椎症,頚椎椎間板症,頚椎椎間板ヘルニアを主病態として治療した例は71例,筋炎,筋膜炎,腱炎,腱鞘炎とされた例は19例などであった.検査を行い,暫定的な治療を行いつつ経過を観察した後も病態が収斂せず,頚肩腕症候群という病名が残った例は26例,80%であった.肩こりは,ほとんどの症例で最後まで残っていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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