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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻11号

2001年11月発行

文献概要

臨床経験

続発性副甲状腺機能亢進症を合併した長期透析患者に生じた大腿骨頚部病的骨折

著者: 加藤充孝12 浜上洋1 高橋健志郎1 永原亮一1 岩瀬丈明1

所属機関: 1長浜赤十字病院整形外科 2現:岐阜市民病院整形外科

ページ範囲:P.1307 - P.1310

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 抄録:長期透析に合併する腎性骨異栄養症の病態の一つに続発性副甲状腺機能亢進症がある.われわれは,続発性副甲状腺機能亢進症を伴った長期透析患者の大腿骨頚部病的骨折3例5骨折の治療を経験したのでこれを報告する.X線所見でそれぞれ骨陰影の低下,骨膜下骨吸収像,骨梁の減少を認め,大腿骨は内反弯曲し大腿骨頚部は著しく細くなり内反股を呈していた.初期治療として2骨折に骨接合術,3骨折に人工骨頭置換術を施行した.骨接合術を施行した2骨折は偽関節となり人工骨頭置換術,ガードルストーン術を施行した.人工骨頭置換術を施行した3骨折の切除骨頭の肉眼的所見,病理学的所見で骨折部の線維性骨炎による骨脆弱化が著しく骨接合術による骨癒合は困難と思われた.これより続発性副甲状腺機能亢進症による大腿骨頚部病的骨折に対しては人工骨頭置換術が第一選択と思われ,副甲状腺機能亢進症の治療がその後の成績に重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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