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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻11号

2001年11月発行

文献概要

臨床経験

セメント非使用人工股関節置換術における早期荷重による術後3週間での退院の試み

著者: 平川和男1 持田勇一1 佐藤昌明1 岡本連三1 稲葉裕2 牧田浩行2 腰野富久2 斎藤知行2

所属機関: 1横浜市立大学医学部付属市民総合医療センター整形外科 2横浜市立大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1311 - P.1314

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 抄録:臼蓋形成不全,大腿骨頭壊死による末期変形性股関節症に対し,セメント非使用人工股関節置換術を行った60例68関節につき,術後3日で車椅子乗車,1週で1/2部分体重負荷,2週で全荷重とし,3週間で自宅への退院を目的とした早期退院プログラムを作成し実施した.臼蓋コンポーネントは3本のスクリュー固定を行い,大きな塊状骨移植(bulk bone graft)を行わずに固定し,外方開角を40°以下とするように設置した.術中術後に合併症を起こさなかった群(Ⅰ群:46例53関節)と術中,術後に合併症あるいはその他に問題のあった群(Ⅱ群:14例15関節)を比較したところ,Ⅰ群では平均23日で退院し,ほぼ目的を達成した.ステムの沈み込み,臼蓋コンポーネントの移動は認めなかった.早期退院プログラムは患者への術前術後の教育が重要であるが医療費削減にもつながり,患者の満足度も高く,セメント非使用人工股関節にも適応できる有用な方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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