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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻11号

2001年11月発行

文献概要

症例報告

AMK人工膝関節形成術後osteolysisを起こした1例

著者: 後藤龍治12 八木知徳1

所属機関: 1手稲八木整形外科 2現:ごとう整形外科クリニック

ページ範囲:P.1325 - P.1328

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 抄録:人工膝関節形成術(以下TKA)後の合併症の1つにosteolysisがある.この度,われわれは8mm𦙾骨インサートを用いたTKA(AMK)後9年で,𦙾骨内に大きなosteolysisを起こした1例を経験した.症例は68歳,女性.1991年7月,左膝TKA施行.2000年6月29日,左膝に激痛が走り入院.X線像でインサート内側部の消失,経骨の前内方に広範な骨透亮像を認めたため,7月12日再置換術を行った.術中所見はベースプレート下に滑膜が侵入し巨大な嚢胞を形成していた.すべてのスクリューを抜去し,嚢胞内を掻爬し,骨移植した.また,𦙾骨インサートは10mmに交換した.現在は疼痛なく,可動域の減少や不安定性もなく,移植骨も同化している.本症例はTKA(AMK)のポリエチレン摩耗粉および続発して生じた金属粉によって起きた滑膜炎が,𦙾骨ベースプレートのスクリュー孔より𦙾骨内に侵入し広範なosteolysisが発生したと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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