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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻12号

2001年12月発行

文献概要

シンポジウム 手根部骨壊死疾患の病態と治療

Preiser病の病態と治療

著者: 高山真一郎1 中村俊康1 長田夏哉1 井口理1 菊地淑人2 堀内行雄2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科 2川崎市立川崎病院整形外科

ページ範囲:P.1371 - P.1379

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 要旨:舟状骨の特発性壊死であるPreiser病は極めて稀な疾患で,治療方針も確立されていない.今回,Preiser病の治療経験を報告し,病態と治療方針について検討した.症例は3例で,明らかな外傷歴がなく手関節背橈側の疼痛と舟状骨の圧潰が生じた33歳の女性,47歳の男性,33歳の男性例であった.MRIは診断に極めて有用であり,T1強調像で信号強度の低下が顕著で,T2強調像では低信号と高信号の混在する像が特徴的であった.本疾患の治療方針の確立は困難だが、進行が緩徐な例では保存的治療が有効であった.外科的治療を急ぐ必要はないと考えられたが,疼痛が強く舟状骨の圧潰が進行する2例ではそれぞれ血管柄付き第2中手骨移植および血管柄付き橈骨移植(Zaidemberg法)を行い,良好な結果が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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