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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻12号

2001年12月発行

文献概要

論述

連通気孔構造を有する新規ハイドロキシアパタイトセラミックスの優れた骨伝導能―臨床使用成績とその経時的X線変化による評価

著者: 名井陽1 古野雅彦2 荒木信人3 藤井昌一4 冨田哲也1 玉井宣行1 越智隆弘5 吉川秀樹1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科) 2協立病院整形外科 3大阪府立成人病センター整形外科 4ガラシア病院整形外科 5大阪大学大学院医学系研究科先端応用医工学

ページ範囲:P.1381 - P.1388

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 抄録:良性骨腫瘍,骨折,炎症性関節疾患の62症例の手術において,気孔間連通構造をもつ新規の多孔体ハイドロキシアパタイトセラミックス(IP-CHA)を骨欠損の充填に使用し良好な臨床成績を得た.lP-CHAは気孔率75%平均気孔径150μ,90%の気孔が径10μ以上の連通孔でつながっており,組織が深部の気孔まで容易に侵入しうる構造を持つ.臨床成績の検討では,全例,術中操作性は良好以上と評価され,副作用,合併症も皆無であった.X線所見による評価では術後1カ月の時点で29%,3カ月で71%の症例で骨硬化像の出現が確認され,3カ月で49%,6カ月では61%の症例で強い骨硬化に伴いIP-CHA顆粒間や骨との間が均一になっていた.IP-CHAは安全性に問題なく優れた骨伝導能を示し,整形外科領域で広く臨床応用可能な新規骨補填材と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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