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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻12号

2001年12月発行

文献概要

運動器の細胞/知っておきたい

骨の細胞(破骨細胞)

著者: 星和人1 川口浩1

所属機関: 1東京大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1416 - P.1417

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【破骨細胞の役割】
 骨は,石灰化結晶が沈着している細胞外基質を有しているため,硬くて動かない,死んだような組織であるという印象をもたれることが多い.しかし,骨の中にはたくさんの細胞や有機質が含まれており,それらがおのおのの機能を営むことにより,骨の形状や強度が保たれ,また,損傷を受けたときには即座に活性化されて組織修復へと向かう.
 骨に含まれる細胞は,主に,骨基質を作る骨芽細胞,骨芽細胞が自ら作った基質の中に埋めこまれてできる骨細胞,骨基質を食べる破骨細胞に分類することができる.骨の恒常性は,既存骨を破骨細胞が吸収し,そして骨芽細胞が新たな骨を添加する骨改変現象によって保たれる.破骨細胞は,この骨改変現象の開始時期や部位を決め,さらに骨芽細胞を呼び寄せ,新たな骨形成を誘導する重要な役割を担っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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