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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻12号

2001年12月発行

文献概要

統計学/整形外科医が知っておきたい

2.2群の平均値の差の検定(t検定)―腐ってもt

著者: 小柳貴裕1

所属機関: 1東京歯科大学市川総合病院整形外科

ページ範囲:P.1427 - P.1432

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 2群の差の検定には,t検定が用いられる.今日のように統計ソフトの普及していない時代には,何でもかんでもt検定という印象もあった.しかし,例えば2群(標本数;m,n)の平均値の差の検定にt検定を用いるには次の3つの制約がある.
 ⅰ.データは間隔尺度であること
 ⅱ.2群とも母集団が正規分布であること
 ⅲ.2群の分散も等しいこと
ⅰはよいが,ⅱ,ⅲはいかにも扱いにくい条件である.現在ではt検定の持つこれらの制約から,分布の型によらないnonparametric検定であるMann-WhitneyのU検定が汎用されていることは周知の事実である。t分布自体は極めて造詣の深い分布であるが,これを利用した検定は果たして21世紀は生き残るものなのか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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